漢方薬局２代目薬剤師の挑戦！

この時期になると　「あと２日」　という言葉の後にどんな言葉がくるでしょうか？

「あと２日で今年も終わり、、、」でしょうか、それとも「あと２日で新しいスタート！」でしょうか？

人それぞれだと思いますが、僕は「あと２日で新しいスタート！」と思って今年を終わりたいと思います。

今年も漢方相談を通じて多くの方に教えていただきました。相談しているときは色々な事をお伝えしていますが、それでも教えていただく事のほうが多いものです。

痒いのがとれたり、眠れないのが治ったり、月経トラブルが良くなったり、赤ちゃんを授かったりと、、、、人が治っていく過程で心身ともに充実してくると、相談を受けているこちらも元気付けられます。

相談を通じて得た今までの経験や知識を、来年も多くの方と共有できる様に、そして一年のけじめをつける意味でも　「あと２日で新しいスタート！」　の気持ちで今年のブログを〆たいと思います。

良いお年をお迎えくださいませ
  

気が付けば今年も残すところあと１週間、ここからは休みなしで働きます。

ずいぶん寒くなってきましたが、先日、今年最後の海釣りに行って来ました。

日の出前から堤防にかじりついて、日の入りまでの約１０時間、ほとんど動くことなくわずかなアタリを待ち続けます。

この時期、釣りをしていて気が付く事があります。

それは、釣りから帰ってきても２，３日は体が冷えていると感じる事です。

釣りをしているときは、カイロを５，６個体に貼り付けて、ダウンジャケットを２枚着込み、靴の中にもカイロを入れた上に靴下も２枚重ねてはきます。それでも１日海にいると、帰るころには完全に体が冷えているのがわかります。

夜、お風呂に入るといつもの設定温度より高くして湯船につかっても、ぜんぜん熱くありません。
サウナに行ってもいつもは１０分ともたないところが、２０分近く入っていられます。

これは体が冷えたからに他ありません。しかもこの体の冷えた状態が２，３日続きます。僕の場合は毎日湯船に長くつかって体の芯から温まっていても、冷えから完全に回復するのに２，３日はかかります。
ちなみに僕は冷え性ではありません。


冷えは万病の元です。
漢方相談をしていると、冷え性の人は男女を問わずいますが、体を冷やしやすい環境にいる方は冷え性体質になりやすいというのも頷けます。体質的に冷えやすいタイプの方は確かにいますが、冷えやすい環境にいるという生活習慣からの影響も大きいかと思えます。

冷え性対策として、体を冷やさず毎日暖かくしてすごすことが大事ですね。

ちなみに釣果は、本命の黒鯛は0匹、エボダイ１匹でした。周囲の結果も散々で、水温が低く、魚も釣り人も冷え性気味で活性が低かったのでしょう。　塩焼きにしていただきました。

  

ほぼ毎日使うインターネット、これがインフルエンザの流行を予言していたとしたら驚きですね。

今はインターネットで誰でも自由に情報を手に入れられる時代です。

何か物を購入する場合などでもネットで情報を集めてから買うという人も増えています。そして、検索するキーワードを入力するとたくさんの情報が入手できます。

ネット上で検索されているキーワードの件数を見ると、その流行がある程度予測できることが米国の研究でわかりましたそうです。

と言ってもこの話は、売れ筋商品とか若者の流行ではなく、これから流行るであろう病気なども予測できるというお話です。

アイオワ大などのチームは、検索大手ヤフーと協力し、今年５月までの４年分の統計から通常インフルエンザ関連語が検索される件数の推移を追いました。

すると、ウイルス検査で陽性反応が出始める１～３週間前、死者が増え始める５週間前ごろに、検索件数が急増していたそうです。体の調子が悪くなった人が、医療情報をネットで探そうとすることを利用したもので関連論文が相次いで発表されているそうです。

インフルエンザ流行より前に、インフルエンザ関連用語がネットで多く検索されていたという事です。キーワードの推移を追う事で、これから流行るであろう新型インフルエンザの大流行を予言できるかもしれませんね、、。






これがインフルエンザウイルスです。  

インフルエンザの流行が先日確認されたそうです。

漢方薬局といえども、マスクは無いか？　なんか良いのは無いか？と問い合わせを受けます。

今年は、新型インフルエンザの流行を特集した報道や番組のせいか、例年よりも多く問い合わせがある気がします。




以前も載せたインフルエンザウイルスの写真です！！

気持ち悪いですね、、。




今現在、インフルエンザの特効薬というものはありません。
予防接種やタミフル（抗インフルエンザ薬）などが精一杯で、感染や流行を防ぐ決定的なもので無いのです。


漢方の世界でも同様ですが、漢方版のタミフルとでも言いましょうか、似たようなものがあります。

板藍根（ばんらんこん）といって、藍染めの藍（あい）の根っこが由来の植物です。
ジーパンの染料になる藍ですが、色は茶色です。飲んだら口の中が青く染まってしまう事はありませんのでご安心を。
数年前に中国で鳥インフルエンザが大流行したときに、中国政府が国外に板藍根の流出を制限したほどのもので、知っている方もいるかと思います。

科学的には抗ウイルス活性があることが解っているそうです。

日本では健康食品として薬局で手に入れることが出来るので、心配な方は服用されるといいですね。
  

忙しさにかまけて、ブログの更新もままならない状態でしたが、ようやく時間が出来ました。

もう年末ですね、これからは年始に向かって一気に流されていきそうです。

漢方相談をしていて、この年末の忙しない雰囲気が苦手という人に高確率で出会います。

人は自らの人生を自分でコントロールしたいという欲求があるそうです。自分自身がそう在りたいと思う一方で、他人様にも自分の人生をコントロールしている素敵な人である、という様に見られたい欲求があるそうです。

ところがこれが病気になるとそうでもないんです。
治癒を得るために専門家や薬に頼りきりになってしまいます。本来主体的に生きたいという欲求を抑え、ここは甘んじて、、、と受身になってしまいます。

もちろんこれは主体性の発揮されない禁欲的な状態ですから、病気が慢性化すれば不満も不安も高まってきます。

だいぶ脱線しましたがそう考えると
年末のこの忙しなさが嫌いというのも納得です。
この「年末の忙しさ」は全く自分の影響が及ばないところで起きているにもかかわらず、その影響（時に被害）を被るからです。

たまに「ストレスって何ですか？」と真面目な顔で質問される事があります。

ストレスとはこんなところに原因があるかもしれませんね。

仮にそうだとすると、主体性を発揮できる部分（仕事、趣味、家庭、なんでも）を見出す事は、ストレス解消に役立つかもしれません。


僕も年末の忙しさにかまけていたら駄目です。反省しきりです。（笑）








  

よくある質問に、「漢方相談ってどうやってやるんですか？」とメールや電話でお問い合わせを頂きます。


特別なことは何も無いのですが、どんな漢方薬を使っていこうか、とか養生法としてはどんなものが良いかをお伝えするために、体調面で気になることを全て話していただくの特徴です。

東洋医学では体質（証：しょう）を重要視します。手相や人相があるように、体質にも一人一人の固有の特徴があると考えているからです。

漢方の超人クラスになると、相談者が椅子に座っただけで、一発で体質を見抜くなんて方もいるそうです。

僕は基本的には相談者の方にざっくばらんに話してもらいます。
思い込みや偏見を捨てて、中立の視線を大事にしていますが、養生の上で伝えたいことだけは伝えるようにしています。




  

人はなぜ治るのか　　　
アンドルーワイル著　　上野圭一訳

15年くらい前に書かれた本で、世界中で大ベストセラーになった本で愛読者が多いです。
現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズムについて書かれています。

わかりやすい事例と平易な言葉で書かれており、思想的に偏りが無いため読みやすいかと思います。

「人はなぜ治るのか」　この漠然とした疑問に簡潔に答えています。

出口の見えない病気との葛藤で、二進も三進も行かない方や、それを支える方にとっては、何らかの一助になるかと思います。




著者いわく

「病気の状態を起こってはならないものと考えて拒絶したり、そこに自分の人間としての価値にかかわる何らかの意味を見出そうとするのはやめたほうがいい。病気に意味があるのではなく、ただ病気があるだけなのだ。」
  

静岡と言えば？　他府県の方にこう聞くと、かえって来る言葉は
お茶、サッカーそしてミカンが多いですね。

実はこのミカン、皮の部分が漢方薬の原料になります。
名前は陳皮（ちんぴ）と言い、胃腸のバランスを整えたり、お腹のハリを治す目的で使われます。

漢方薬としては香りの良い生薬で、匂いを嗅いだだけで胃酸がドット出てくるほど心地よく香ります。






これから寒い時期は、ミカンが居間の風物詩になります。

天日に干したミカンの皮をお風呂に浮かべるだけでもアロマの効果が期待できますので、これから年末年始で疲れた胃腸に、ミカンの皮のお風呂を試すのもいいですね。  

漢方相談をしていて、冷えのタイプと同じくらいよく見られるタイプがこちらのタイプです。


お血（おけつ）タイプと呼ばれています。


子宮内膜（漢方では畑にたとえます）の栄養状態に問題があります。畑の土に栄養の過剰や偏在があるため上手くいきません。漢方でよく言われるお血（おけつ）タイプです。畑に石ころや硬いコブがあると、受精卵に必要なふかふかした畑とは言えません。



このタイプの方は一見すると血色のよい顔をしていますが、下半身や末端は冷え、上半身や首から上はのぼせています。


頭痛や肩こり、生理中の生理痛（刺すように痛む、固定的）、生理不順などがあり、子宮筋腫、卵巣のう腫、チョコレートのう腫などの疾患を持っているケースもあります。




ではこのお血はなんでできやすいかと言うと

経験的に冷え、ストレス、疲労、栄養過多（食べ物による汚染）が多いように感じます。あとはホルモン療法などを短期間に集中して行った方や、長期にわたっている方などもお血を作りやすいといわれています。

この内２つ、３つ当てはまる方は多くいますし、全部当てはまってしまう方もいます。




お血はあらゆる要因でできやすいので、改善法も人それぞれです。

自分がやってみて一番心地いいのが正解だと思います。

ストレス発散や疲労回復のためにヨガがいいからやってみるのは正解です。でも何となく続けるのがストレスなら続けるのは不正回です。


冷えが強いから入浴を長くとるのは正解ですが、過去にのぼせて倒れていやな思いをしたことのある人にとっては長湯は不正回です。でもカイロや湯たんぽなら出来そうなら、そちらが正解です。


あげればキリがないのですが、お血タイプの方でも対処法は人それぞれなので、自分のお気に入りの方法を見つけるといいです。

さらには、上に上げた主なお血の原因をすべて排除しようとするのは生きているかぎり不可能そうなので、気楽にとらえて出来る範囲で取り組むのが長続きするコツです。　　体質改善はじかんがかかるものですから、、、。






  

これも漢方薬になります。

竜の目、そう、あのドラゴンの眼です！！
ドラクエの道具屋に売ってると思いますので、立ち寄った際には、、、っという冗談はさておきムクジロ科リュウガンの種の皮になります。

正式名はリュウガンニク、漢字で書くと竜眼肉です。



見た目は丸っこくて肉厚ですので、竜の目玉みたいと言われればそうですが、食べると干しブドウみたいに甘くて、小腹がすいた時につまみ食いをしたくなるほど美味です。

心身疲労からくる不眠や健忘、滋養強壮に使います。  

前回に引き続き、今回は漢方での不妊症の体質タイプを解説します。

最初は、相談していて一番多いケースの冷え性タイプです。本当に多いです。

種である受精卵はこれから成長していくエネルギーに充満したいわば陽気のかたまりです。

その成長には適度な温度が必要で、冷えはその成長を妨げます。

元来冷え性で寒いのが苦手、低体温傾向で、肩こり、頭痛、腹痛、腰痛、生理痛などの痛み体質、それらは冷えにより悪化しやすいです。

冷え体質のため、血流が悪く筋肉や関節は硬くなり、体の柔軟性がない方もいます。


あるニワトリ業者の社長さんから興味深い話を聞いたことがあります。


かつては物価の優等生といわれた鶏卵は、一年を通して値段は変動が少なかったそうです。
ただ、その社長さんいわく、冬場は鶏卵は余り儲からないんだそうです。

何で？　と聞くと、冬は気温が寒くてニワトリの産む卵の数が減ってしまうそうです。
ニワトリが自分の体を温めるのにエネルギーを使ってしまうので、生殖まで余力がまわらないのが原因で、飼料代が高くつくそうです。

人間だって動物ですから、日頃から体を冷やしていたら、エネルギーに余力は生まれません。
入浴で温まる、カイロや腹巻、タイツやマフラーなんかで暖かく過ごすことは、男女を問わず大切な事ですね。  

先日都内の相談者の方からのメールで知りました。

隣県の山梨県でインフルエンザが流行っているそうです。

このインフルエンザ、やがては突然変異体が生まれ、パンデミック（爆発的な流行）を起こすと言われ、最悪のケースで国内では６０万人超の死者が出ると予想されています。パンデミックが今年とは限りませんが、早かれ遅かれおとずれるとの事です。


左がインフルエンザウイルスの画像です。何か気持ち悪いですね。

ウワぁ～恐ろしい！！　と言っても始まりませんが、やっぱり予防に勝る治療は有りません。





一般的な予防法です。

①栄養と休養をしっかりとる。
②人ごみを避ける。
③適度な温度、湿度を保つ。
④手洗い、うがいをしっかりと。
⑤マスクの着用。
だそうです。免疫の弱いちいさい子やご高齢の方と生活している人は、自分はもとより周囲の方への配慮が必要です。
　　ソースはこちら。

予防注射が嫌、タミフルは怖いなどの理由で、相談者の中にも不安を訴える方がいます。

僕がお伝えしていることは、上の項目もそうですが、とにかく体を冷やさないで、と伝えています。

体が冷えると免疫が落ちることは洋の東西を問わず言われていることです。
冷やさない、冷えたらお風呂や食事などで暖まることが重要です。

  

竜の骨、こちらも漢方薬になります。
その名も竜骨（りゅうこつ）
伝説上の竜の骨ではないのですが、大型哺乳動物の化石化した骨で、成分は炭酸カルシウムが主成分です。
なんかドラクエ世界の道具屋で売っていそうですね。

化石も漢方薬の原料になります。







この竜骨、精神安定作用があり、不安や不眠、動悸、多夢などの改善に用いられます。
今のご時世と言うか世相を反映したのか、よく使うようになって来ました。

あと強壮作用があるため、男性の不妊症に用いることもあります。