2008年12月06日

漢方と不妊症3

漢方相談をしていて、冷えのタイプと同じくらいよく見られるタイプがこちらのタイプです。


お血(おけつ)タイプと呼ばれています。


子宮内膜(漢方では畑にたとえます)の栄養状態に問題があります。畑の土に栄養の過剰や偏在があるため上手くいきません。漢方でよく言われるお血(おけつ)タイプです。畑に石ころや硬いコブがあると、受精卵に必要なふかふかした畑とは言えませんface07



このタイプの方は一見すると血色のよい顔をしていますがface08、下半身や末端は冷え、上半身や首から上はのぼせていますicon10


頭痛や肩こり、生理中の生理痛(刺すように痛む、固定的)、生理不順などがあり、子宮筋腫、卵巣のう腫、チョコレートのう腫などの疾患を持っているケースもあります。




ではこのお血はなんでできやすいかと言うとicon10

経験的に冷え、ストレス、疲労、栄養過多(食べ物による汚染)が多いように感じます。あとはホルモン療法などを短期間に集中して行った方や、長期にわたっている方などもお血を作りやすいといわれています。

この内2つ、3つ当てはまる方は多くいますし、全部当てはまってしまう方もいますface08




お血はあらゆる要因でできやすいので、改善法も人それぞれです。

自分がやってみて一番心地いいのが正解だと思います。

ストレス発散や疲労回復のためにヨガがいいからやってみるのは正解ですface02。でも何となく続けるのがストレスなら続けるのは不正回ですface09


冷えが強いから入浴を長くとるのは正解ですが、過去にのぼせて倒れていやな思いをしたことのある人にとっては長湯は不正回です。でもカイロや湯たんぽなら出来そうなら、そちらが正解ですface01


あげればキリがないのですが、お血タイプの方でも対処法は人それぞれなので、自分のお気に入りの方法を見つけるといいです。

さらには、上に上げた主なお血の原因をすべて排除しようとするのは生きているかぎり不可能そうなのでicon11、気楽にとらえて出来る範囲で取り組むのが長続きするコツです。  体質改善はじかんがかかるものですから、、、face04






  


Posted by カンポウライフ at 23:39Comments(0)漢方と不妊症

2008年12月04日

漢方と不妊症について2

前回に引き続き、今回は漢方での不妊症の体質タイプを解説します。

最初は、相談していて一番多いケースの冷え性タイプです。本当に多いです。

種である受精卵はこれから成長していくエネルギーに充満したいわば陽気face02のかたまりです。

その成長には適度な温度が必要で、冷えはその成長を妨げますface07

元来冷え性で寒いのが苦手、低体温傾向で、肩こり、頭痛、腹痛、腰痛、生理痛などの痛み体質、それらは冷えにより悪化icon11しやすいです。

冷え体質のため、血流が悪く筋肉や関節は硬くなり、体の柔軟性がない方もいます。


あるニワトリ業者の社長さんから興味深い話を聞いたことがあります。


かつては物価の優等生といわれた鶏卵は、一年を通して値段は変動が少なかったそうです。
ただ、その社長さんいわく、冬場は鶏卵は余り儲からないんだそうですface04

何で? と聞くと、冬は気温が寒くてニワトリの産む卵の数が減ってしまうそうです。
ニワトリが自分の体を温めるのにエネルギーを使ってしまうので、生殖まで余力がまわらないのが原因で、飼料代が高くつくそうですicon15

人間だって動物ですから、日頃から体を冷やしていたら、エネルギーに余力は生まれません。
入浴で温まる、カイロや腹巻、タイツやマフラーなんかで暖かく過ごすことは、男女を問わず大切な事ですね。  


Posted by カンポウライフ at 12:36Comments(0)漢方と不妊症

2008年11月17日

漢方と不妊症について1

漢方薬局で相談をしていると、不妊症の相談があります。

自然妊娠を望む方から、体外受精などの高度生殖医療を経験された方、西洋医学と平行して取り組む方などさまざまです。

漢方では、西洋医学の取り組みと違って、妊娠しやすい体の環境作りが目的で、さらにその良い状態を維持することに重点が置かれています。
漢方では受精卵を、子宮内膜をにたとえて妊娠を説明しています。

赤ちゃんができるためには、この種が畑に根をおろし、適度な栄養、温度、水分を取り入れすくすく成長していくことが必要です。

元気な種とその成長に適した畑、そしてそれを取り巻く環境が、バランスよく調和したときに妊娠が成立すると考えています。

次回は漢方でとらえる不妊症のさまざまなタイプについてお伝えします。



  


Posted by カンポウライフ at 12:12Comments(0)漢方と不妊症